日本では、ドイツで行われている
トレーニング方法のひとつに
「アウフバウトレーニング」という
股関節を鍛えるトレーニング方法があると
誤解して解釈されています。
最初にアウフバウトレーニングとして紹介された
書籍の写真などがSPOREG社のマットを使用して
股関節を動かす方法だったためと推測されます。

アウフバウトレーニング=リハビリテーショントレーニング
のイメージが強く
また、アウフバウトレーニングそのものが
特別なトレーニングの印象を受けている方も
多くいることと思います。

aufbau アウフバウ(名詞)は
aufbauen アウフバウエン(動詞)からきているものです。
アウフバウとは、ドイツ語で
「体を作る」とか
「組み立てていく」という意味で
ドイツでアウフバウトレーニングといえば
「基礎トレーニング」または
「初級/初心者用トレーニング」のことをいいます。
つまり、腹筋運動や腕立て伏せ、柔軟体操なども
アウフバウトレーニングなのです。

 
 

股関節を鍛えるトレーニング方法の名前をアウフバウトレーニングというのではなく
身体の基礎的なトレーニングをアウフバウトレーニングというのです。

現在のようにトレーニングやリハビリテーションの方法が多くなかった1970年代当時
Dr. Dieter Ehrich と Reinhard Gebel氏によって開発されたSPOREG社のこのマットは
スポーツ傷害後の基礎トレーニングおよびリハビリテーションしてドイツで盛んに使用されていました。
(Ehrich, D., & Gebel, R. (1988). Aufbautraining nach Sportverletzungen.)
その使用方法で股関節を動かす動作が日本人に誤って解釈されてしまったのでしょう。


ちなみにこのマットは、現在ドイツではほとんど使用されていません。
REHA-ZENTRUM でも写真のように、使用していない古い器具として置かれて埃をかぶっています。

 

 
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